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電磁波の健康被害
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電磁波の健康被害

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携帯電話会社の人体実験を許すな

電磁波による健康影響に関する研究の情報がわが国でも少しずつ広まり、多く人が電磁波に不安を覚えるようになってきている。他方で、私たちの身の回りには、携帯電話や電化製品など、電磁波を発生させるものが数多く存在し、電磁波に囲まれて生活していると言っても過言ではないくらいである。
とはいえ、携帯電話や電化製品は、そもそも使うか使わないかを自分で選択できるものであり、使うとしても体から離して使う、時間を短くするなど、自分で電磁波から防護する方法が取れるものである。
しかし、自宅の近くに携帯電話中継基地局(以下、単に「基地局」という)ができたらどうであろうか。そこに住む住人は、強制的に、24時間365日電磁波を浴び続けなければならなくなる。自分では電磁波を防ぎようがなくなってしまうのである。自宅の近くに基地局ができるということは、その後健康な人生を送れるかどうかを左右してしまう極めて重大な事柄なのである。
しかし携帯電話会社は平気な顔で住宅地のすぐ近くに携帯電話基地局を建設し続けている。
しかも、周辺住民に十分な説明はないままに。
私が訴訟にかかわった久留米市の例では、ある日突然、近くの空き地で樹木の伐採をしていたため、住民が作業員に尋ねて初めて基地局を建設することを知り、驚いて住民が説明会の開催を求めた。他にも、工事の直前に周辺住民に通知文が配布されて初めて知り、あわてて携帯電話会社に説明を求めたという例もある。
このように携帯電話会社は、事前に周辺住民の理解を得ようとはせず、逆にギリギリまで知られないようにして、次々と基地局を建設しているのである。
たまたま周辺住民の中に不安を感じている人がいて、説明会の開催を求めた場合に初めて携帯電話会社は説明会を開くが、そのような人がいなければ、周辺住民には何の情報もないまま基地局が稼動してしまう。
また、仮に説明会が開催されても、携帯電話会社の説明は、「国の基準を守っているから安全だ」の一点張りである。電磁波の健康影響についての最新の研究や、日本よりも厳しい基準で規制している国があることを紹介することもなく、ただ「国の基準を守っているから安全だ」という論理を繰り返すだけである。それで、住民に対する説明会を開いたという形を整えた上で、堂々と工事を進めるのである。
しかし、「国の基準を守っていれば安全だ」などという論理が誤っていることは、水俣病、じん肺、薬害エイズ、薬害ヤコブ病、アスベストといった過去の公害・薬害の歴史を振り返れば明らかだ。これらの公害・薬害は、当時の国の規制を守っていたにもかかわらず死に繋がるような重大な健康被害を引き起こしたのである。
そして、基地局からの電磁波による健康影響に関しても、これまでの公害・薬害と同じ結果をたどることを示唆する研究結果が続々と出てきている。国の基準さえ守っていれば絶対に安全だと断言できるような状況ではなく、安全か危険か分からないのが現状なのである。
それを知りながら住宅のすぐ近くに基地局を乱立させている携帯電話会社の行為は、まさに住民を使って人体実験を行っているに等しい行為である。そして、国はその人体実験を(おそらく故意に)放置している。わが国は水俣病で厳しい教訓を得たにもかかわらず、何の反省もすることなく、前述した薬害エイズ、薬害ヤコブ病、アスベストなど、企業による人体実験を許し続けている。そして、基地局の問題に関して、今まさに同じ過ちを繰り返そうとしている。
国は、過去の公害・薬害の歴史に学び、直ちに基地局から発せられる電磁波の規制値を見直す作業に取り掛かるべきである。それと共に、携帯電話会社には、基地局設置の際に周辺住民へ正確な情報を十分に説明することを義務付けるべきである。これ以上、企業の人体実験を繰り返させてはいけない。

高峰真(弁護士・久留米第一法律事務所)
(『建築ジャーナル』 2010年9月号)